wzmx’s diary

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『君の名は。』を観ました。監督の過去の作品が苦手だった人も観ればいいと思います

※『君の名は。』及び、監督の過去の作品の内容に触れています

 

 

 『君の名は。』を観ました。案外良かったです。

 「こんなキラキラしたもの、俺が観るような映画じゃない」と思っているおじさんとかも、気にせずに観ておいたほうが良いと思います。丁寧に作ってある良い映画です。

 正直なところ、観る前はちょっと不安でした。過去の新海誠監督の映画、僕には合わない内容のものばかりだったからです。

 最初に観たのは『雲のむこう、約束の場所』でした。今のご時世にこういうことを言うのちょっと勇気いるんですが、これが本当に無理でした。あっ刺さないで。背景などの絵はすごい良かったんですが、話はただよさみで押し切るだけの内容で、もうこれ、ただの動く画集じゃん! いや確かに背景の絵はすっごい綺麗だし、静止画で観たらすごい綺麗なんだろうけど! でもだったら映画じゃなくていいじゃん! 絵本とかで見たい! そういう感想でした。

 次に新海監督の作品を観たのは、Abemaの一挙放送でのことでした。『秒速5センチメートル』、『言の葉の庭』、『星を追う子ども』の三作品をぶっ続けで観ました。これら三作品も一通り合わなかったです。(余談ですが、『秒速5センチメートル』を観ている途中、いつの間にか飛蚊症を発症していたことに気づきました。多分人生最初の老化現象だと思います。最初の老化が『秒速5センチメートル』を観てる途中に起こるってすごい。)

 『秒速5センチメートル』はまあ、「なるほど世の中にはこういうノリの映画が好きな人もいるのね」という感じでした。ちゃんと感情移入して観れてない人の感想だと思います。『言の葉の庭』ですが、前半は「やばい、この映画すごい好きになれそう」と思っていたのですが、オチが無理でした。なんだあのオチ。わーっと泣いて、わーっと抱き合って、じゃーんと音楽が鳴ればそれでいいのか。あっ刺さないで。でもあのお話の丸め方は無いと思います。乱暴すぎる。雑だと言ってもいい。キャラクターにかなり感情移入して観れていただけに、もう少し丁寧に二人の葛藤に向き合いながら終わりたかった…。前半すごく好きだっただけに残念だった。悲しさすらあった。『星を追う子ども』はひたすらジブリのパクリでした。思想が無いジブリでした。よくもあんだけ臆面も無くパクれたな。逆にすごいわ。主人公の声がイカちゃんだったのが可愛かったけど…。イカちゃんかわいい

 『君の名は。』に関しては、どうもネットでの評判を幾つか読んでみた感じだと、この度はこれ、なかなかおもしろそうなんじゃないか。でも過去の経緯もありましたから、ぷんすこ怒りながら劇場を出ていく羽目になることも覚悟の上で、鑑賞に参ったわけであります。

 そしたらこれ、なかなかいいじゃないですか。いい映画だったじゃないですか。これみんな観たほうがいいですよ。こんなキラキラしてそうなもの、孤独な自分が見たらそのまま体が消滅して無くなるんじゃないかとか、そういうこと心配してないで気にせず観に行けばいいと思います。そんなこと心配してないですか。僕はちょっとしてました。

 実は新しさが無いとか、ライトな作品だとか、そういうことを言う人がいるみたいですが、ライトだろうかヘビーだろうが、丁寧に作られたものには違いないです。思想らしい思想もないから、「ただの良い話じゃん」と言えばそれも一面の事実だし、「過去のいろんな作品の良かったところを組み合わせてるだけ」と言えばそれも確かにそうなんですが、娯楽のためのお話というものは、何よりも「丁寧に作られていること」が一番大事なことだと思います。

 良質な娯楽作品であるための条件って、新しさとかではないと思います。何千何万回も語られ続けているパターンのお話であっても、丁寧に愛情を込めて仕上げられているか? 聞き手の心を確実に揺さぶるレベルになるまで徹底して作り上げられているか? そっちのほうが重要なことだと思います。どんなに斬新なアイデアを含んでいても、雑に作ってあると雑な映画にしかならない。ところが逆に、手垢のついたようなお話であっても、丁寧に作ってあれば名作になり得る。

 要するに、『君の名は。』のことを、「新しくない。だから、ダメなんだ。」と言っている人って、「俺こういう話前から知ってたし」と自慢したいだけちゃうんかと。

 『君の名は。』は間違いなく丁寧に作られた映画であり、それ故に名作でした。

 それにしても、あれですね。アレがアレして人類滅亡!みたいなお話って、割りと定番ですけど、アメリカ人が作ったら結構派手なノリになるのに、日本人が作ったらこういう「エモいやろこれ?」みたいな感じになるんですね。おもしろい。

レゴ・ムービー、小さくて壮大な和解の物語

※注意:若干ネタバレあります
 
 『レゴ・ムービー』という、内容そのまんまなタイトルの映画を観ました。すごい感動しました…前半ただの海賊映画だったのに…最後には壮大な和解の物語になってびっくりした。そうですよ。僕は子供の頃、こういうお話を読むために、本を読み始めたんですよ。いや、記憶にはないけど。でもきっとそうですよ。そして大人になった今でも、こういう話に出会うために、本とか映画を観てる。
 僕のTwitterのタイムラインに、定期的に大絶賛する人が出現する映画だったので、前から気になってた作品だったんですが、やっぱり観てよかった。Twitterで出会った映画って何故か大抵おもしろい。Twitterってほんと便利。
 感想ツイートの中でよく見かけたのが、「最後のメタ的な展開が意外でびっくりしてよかった」というものだった。それはちょっとおかしな感想だ。大抵の人に紙と鉛筆を渡して、「レゴを題材にしてびっくりするような話を書け」と言ったら、恐らく5人中4人はそういう視点の展開なり小ネタなりをどっかで挟むと思う。残りの1人も一度はそういうことを考えて、「いやーちょっとベタすぎるかな」って思って避けると思う。
 この感覚は子供の頃にレゴで遊んだことがある人なら理解してもらえると思う。「ギョワァー巨人だー」などと言って、作っていたものを粉々にするという遊びを一度はしたはずだ。僕もした。同年代の友達からは「ちょっとやめてよー」と笑われつつ言われ、もっと幼い子供からは、やりすぎて泣かれる。そういう思い出があるはずだ。オモチャという題材なんだから、遊び手の存在をどこかで匂わせてみよう、そういうことを書き手は一度は検討するはず。だから僕は、「まぁ最低でも、画面外から手がヌッと出てきて物語に介入してくる、程度のことはしてくるだろう」と、視聴前から覚悟して鑑賞していた。
 あ~それなのに。何もかも裏切られた。いや裏切られてない。裏切られてないです。裏切られてないんだけど、何もかもその通りだったし、そうだったんだけど、思ってたのと違った。思ってたのと違ったんです。思ってたの以上だったって言ったらまあそうなんだけど、そういう次元の話じゃない。あーあ、あのツイッタラーの人達、こういう驚きだったんだ…って思いましたよ。よかったですね。僕も嬉しいです。僕も嬉しかったですね、本当に。
 物語の世界の設定に大いに関わっていたんだ。そしていつもそこにいた。そして最後には、二つの物語が急速に重なりあって、一つの壮大な和解の物語になる。
 最初はただの海賊万歳映画だったのに…何もかも許容しやがって…最後には鑑賞してる俺のことまで赦しやがって…救いやがって…自由にしやがって…なんてやさしい世界なんだ…
 とにかくみんなこの映画を一度は観てください。子供の人は5回くらい観てください。そして大人になったらもう3回観ろ。
 いや、きっと観たくなる。一度でも観たら。

みそ

 お久しぶりです。

 お久しぶりになってしまいました。

 この記事は、話のミソを探さないようにして読んでください。探してしまった方は本当に申し訳ございません。

 さっきまで、味噌の詰め替えをしておりました。立方体状の透明のプラスチック容器に詰めて売っていたタイプの味噌を使いきったので、袋に入れて売っていたタイプの味噌を、空になった立方体状の容器に移し替える、という作業でございました。

 まず味噌を袋から出します。

 袋の角に、あけくちをチョンと切ります。5センチくらいかな。チョンと切ってあけくちを作ります。できたあけくちを立方体状の容器の中に向けて、袋から味噌を絞り出しましょう。

 そしたら、あれですね。

 5センチくらいの小さなあけくちから絞り出された味噌って、完全にあれでしたね。

 いや、そのくらいのことはいいんです。それはいいんです。そのくらいのことなら、味噌の詰め替えをしたことのある人ならよくあると思います。よくそういうこと感じたと思います。

 そんなことより、絞り出されたそれが、僕の普段のそれより、健康そうだった。健康そうなそれだったんです。そのことがショックだった。そのことのほうがショックだったもういい。

 もういい。もういいや。次の話。味噌を出し終わったあと、透明な立方体状の容器に入ったそれ、容器のすみずみにまでみっちり詰まってれば、売り場に売ってあるそれとそんなに変わらないビジュアルで済んだのに、そんなやり方で絞り出して入れたもんだから、こう…なんというか、なんというかですね。容器を側面から見た時に、絞り出した形跡が残ったように入ってしまったというか…もうなんと言えばいいのかわからない。なんと言えばいいのかわからないよ。もういいや。ぼくブログやめる。ぼくもうブログやめる。とにかく半ねり状に絞り出されたあれをそのまま容器に入れて冷蔵庫に入れて保存してる変な態様の人みたいな容器の態様になったじゃねーか!!!!!変な態様の人みたいな態様になったんだよ!!!!そういう界隈にギリギリいそうなリアリティがある程度のある程度のリアリティがあるレベルの変な態様なのがまた本当にイヤだったんだよ!!!!!!誰か味噌を綺麗に詰め替えるコツおしえてくれ!!!!!そういうのインターネット得意だろ!!!!!もう!!!!!!あれって袋からスプーンですくって詰め替えるものなんですか?それとも袋のまま保存して使えばいいの?でもそれだと使うとき取り出しづらくない?もう考えたくない。でもこの味噌を使い切るまでに考えておかないといけない…食事の準備をする度にあれを見て食欲減退するようになったらもう本当に最悪。生活が滞る。

日本の研究者「人間はロボットの痛みに共感できる」 ルーカス「知ってる」

wired.jp

 昔、スターウォーズのオーディオコメンタリーでジョージルーカス監督が言ってたんですが、映画の中でロボットがひどく傷つけられると、人間が傷つけられた時以上に観客がショックを受けることもあるらしいので、ロボットだからといって迂闊にボコボコにしたりできないんだそうな。スターウォーズは子供たちも観る映画なので、結構気を遣うらしい。

 そのコメンタリーが収録されてるDVD、もう手元にないので、詳しく確認できないのが悔しいけど。誰か持ってたら詳細教えてほしい。確かエピソード2のDVDだった気がする。

 

 …とか言ってるわりにはC-3POとかあっさりバラバラにされてる気もするけど。でもスターウォーズの内容を思い返してみると、確かにロボットが痛い目にあう時って、なるべくコメディタッチになるように気をつけて作られていた気がする。

ぶどう食べた。おいしかったです。

 

 

 ブドウ食べたところ、非常に美味でした。

 ところで最近の果物って甘いですよね。長年の品種改良の成果でしょうか。件のブドウもとても甘く、もはや菓子だった。菓子の味だった。いやむしろ、その辺のグレープ味のお菓子のほうが、まだ甘さ控えめとかカッコつけたこと言ってる気がする。果物のブドウのほうは、アイスコーヒー淹れて茶菓子にしたら丁度良く感じるほど、強烈な甘さだった。美味しかった。

 果物は菓子。これ21世紀の新常識かもしれない。

 

 

 

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シンの響き

 前にきちんと怪獣映画を劇場で観たのは、もういつのことだったでしょう。直近で観たのは、確か『サウンド・オブ・ナントカ』といったような響きのタイトルでした。原作のストーリーが好きだったので、大喜びで観に行ったのに、映画の出来は微妙でした。まるで作り物だった。

 

 『シン・ゴジラ』は、「2016年に観ることが出来る映画の中で最も素晴らしい映画」でした。これは決して、すべての映画の中で『シン・ゴジラ』が最も優れていると言いたいのではなく、「すべての映画の中で最も2016年に観ることに意義がある映画」だと感じたからこう言うのです。きっと僕が10年、20年後に『シン・ゴジラ』を観返したら、「ああ、あの頃は確かに、"2016年"だったんだ」と、今日の日の時代の印象を強烈に思い出すだろう。

 まあ、正直今すごい興奮してますんで、「全部の映画の中で一番よかった!」って、うっかり言っちゃいそうな状態なんですけどね。

 

 既にネット上ではさんざん言われていることですが、政治絡み、法律絡みのくだりが非常に生々しい。気持ち悪いくらいです。リアルとかいう次元じゃなかった。

 政治と『シン・ゴジラ』と言えば、一部のシーンで、何らかの市民団体(環境保護団体?)を連想させる描写があるとかで、プロパガンダみたいで嫌だったという声があるようでしたが、該当すると思われるシーンはごく一瞬ですし、具体的に特定の団体を示そうとするような描写は無いので、安心して観てよいものと思います。

  この映画は、もっとも注目されるべきファクターであるゴジラ、そしてそれに対抗しようとする特定の人間の営み、こういった重要な要素以外のものに、極力注意をそらされないよう、丁寧に作られています。そしてそれ故に、名作です。

 もしも『シン・ゴジラ』をみて、そういった思想誘導のような意図を感じてしまうとすれば、それは特定のイデオロギーが込められているからだと言うより、この映画がただひたすらに生々しく、シンに迫っているからそう錯覚したんだと言うほうがシン実でしょう。どのイデオロギーも特定の現実、あるいはそう見えるものから生え出るものだと思うので。

 

 ゴジラそのものの造形ですが、とても良いですよね。人間の目玉の標本をそのまんま載っけたかのような不気味な目つき、奥に血のような色の見える皮膚の皺(アトピー持ちにはキツいビジュアルだった…)など、結構生理的に嫌悪感を感じさせる要素が集まってるんですが、ベースになってるデザイン(体躯のシルエットやゴリラっぽい筋肉の感じ等)は、馴染み深い地球の動物の温かさをも感じさせるのが良い。彼は決して宇宙人ではなく、同じ地球の仲間なんですよね。勘弁してくれ。

 

 リアルでも嘘でもない、遠い真実の響きを感じるような印象の映画でした。

 

 ラストのカット、よかったですね。短かったのできちんと観察できなかったのが悔やまれる…。あれって、やっぱり人間に似せてるんですかね?

ガルパンよかった。再上映よかった。

ガルパンよかった。ドンドンいってすごかった。前回はテレビシリーズすら未チェックで、何も知らない状態で観たところ、知らない国の魅力的な音楽に突然出会ったような興奮があった。この度は少し予習していったところ、以前には知らないけど魅力的だった遠くの世界が、急に身近になったようでまた興奮した。私のよく知っているものが走り回っていた。子犬の駆け回るような愛らしい音がした。カルロベローチェだった。何かが大暴れしていた。BT42だった。雨の中で何か言っている人がいた。橋の下から突然撃っていた。キュウリを齧っていた。前の席の人がそれを見て笑っていた。始めから最後までカチューシャがすごい叫んでいて、声がまだ耳の中に残っている。やっぱりガルパンはよかった。観にいってよかった。