wzmx’s diary

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夢、スーツを着て、どこかの団地を歩いている。団地の外れの棟の中の、階段の踊り場のところで、怪しい風体の男に話しかけられる。
背は低いが、だいぶ腹が出ている。オレンジ色のよれよれのTシャツと、サーファー風のカーキ色の短パン。左右の口角の上にちょこんとのせたような、小さな口ひげ。なまずのように大きな口。伸ばしっぱなしのボサボサの髪。ていうか今「葉加瀬太郎」で画像検索したらそっくりだった。垂れた目と口元に笑みを浮かべながら、まるで友達にそうするみたいに、気さくに話しかけてくる。
 
「ちょっと自転車の乗り方教えてくんない?」
 
僕は訝しそうに顔をしかめてみせる。子供じゃないんだから、自転車ぐらいは乗れるのが当たり前だろう。それに自転車の乗り方なんて、他人にあれこれレクチャーしてもらうというより、体で覚えるような技術だ。だが、知らない人間に意味不明な頼みをしている割には、無知蒙昧な男にも見えない。どちらかというと、その親しげな振る舞いは、知らない人を嵌めようとする詐欺師のそれを連想させた。だから僕は、やや大げさに不審がってみせたのだが、男は全く気にしていない様子だ。
 
「いいからいいから。ちょっと降りてきてよ。」
 
半ば強引に誘われて、団地の棟から出ると、男は建物の陰から自分の自転車を押してきた。小さな折りたたみ自転車だ。
その自転車のタイヤの溝やフレームが新品のように綺麗で、しかも趣味で乗るような高級そうな自転車なのを見て、僕は不安になった。男が自転車の押し売りかもしれないと思ったからだ。乗り方を教えようと自転車に跨ったところで「乗った!汚した!買い取れ!」と迫るのか?(こんなやり方で自転車の押し売りをする奴なんていなさそうだけど。)
 
だが、男は予想に反して、僕に乗るよう促すことは無く、自分で自転車に跨った。そしてこう言ったのだ。
 
「一緒に海へ行こうぜ!」
 
意味が分からない。自転車の乗り方はもういいのか?と聞くと、男は全く意に介さずに言った。
 
「もういいから。海に行こうぜ!」
 
明らかに怪しい。僕が男に背を向けて立ち去りだすと、男はやや癇に障った様子で「おい!どこ行くんだよ!」と言葉を荒らげた。僕は構わず歩き続けたが、10メートルほど行ったところで後ろを振り返ると…
 
ところで、夢って不思議なもので、急に話の舞台がワープしたり、いつの間にか別の登場人物が加わっていたりする。この時も、僕はいつの間にか友達と二人連れだったことになっていて、相手の男も似たような格好をした仲間達と三人連れになっていた。
そして、僕が後ろを振り返ると、僕の連れだった友達が、男達の用意した自転車に跨っていたのだ。
 
「おい!何やってるんだよ!」思わず僕が声をかけるが、友達はきょとんとしている。
 
まずい。あいつらと一緒に海に行ったら、船を用意して待機している仲間と合流されて、海に拉致されるかもしれない。(今思えばどうしてそう思ったんだろう)
僕はすぐにポケットからiphoneを取り出して、警察に連絡した。
「すいません!友達が複数人の男達に拉致されそうです!」
 
僕がどこかに電話しているのを見て、男達は明らかに怒り出し、警戒しだした。
「おい!どこに電話したんだよ!」
「仲間の兵隊を呼んだのさ。」
わざと不敵な笑みを浮かべながらそう言って、僕はさらにこう言ってみせた。
「俺の服装を見ろよ。」大げさに両手を広げて、スーツを着ている自分の服装を男に示す。
 
「個人で動いている奴の格好に見えるか?」
 
いやぼく普段こんなキャラじゃないからね!?これ夢だからね!?夢だから!信じて!冷静に考えればこの発言も意味が分からないけど、多分夢の中の僕は、僕が何の組織に属しているのか、相手が勝手に想像を膨らませることを期待してそう言ったのかもしれない。
 
この後すごく面白くなりそうな展開なのに、残念ながらそこで目が覚めてしまったので、しばらく布団に潜ったまま、僕が手から電撃を出して男達に灸を据えたり、電撃が当たって燃え出してしまったその辺の街路樹からめっちゃ煙上がってて、「もうもうと上がる黒煙が、曇天の空に吸い込まれていく。まるで戦いの始まりを告げる狼煙のように…」ってナレーションが入る妄想とかしてた。戦いは今終わったとこだろ。